早期の職場復帰は目指していなかったものの「今回は最初から完ミ育児」を妊娠初期には80%ほど決めていて、夫にもそう伝えていました。
・母親失格と思われないか
・助産師さんや義実家の目が気になる
・後悔しないか?
当時はこのような気持ちを持っていたので、バースプランに書くことも最後の最後まで悩みました。
そんな私が最初から完ミに決めた理由やきっかけをお話しします。
最初から完ミにした理由
私の身体的特徴
いきなりですが、陥没乳頭で最初の子の時から「母乳は少し大変」と言われていて、乳頭も短めだったため赤ちゃんに力いっぱい吸ってもらって母乳の吸いやすい乳首に育ててもらわなければいけませんでした。
それでも上の子の時には早産児だったこともあり、搾乳しながら赤ちゃんが含みやすい乳首にしようと努力をしていたのですが、痛みを強く感じる体質でさらにD–Merでした。
授乳(母乳栄養)中に突然ネガティブな気持ちや不快な気分、ゾワゾワした感覚、吐き気が現れる方がいます。こうした現象は不快性射乳反射(D-MER)と呼ばれます。
産婦人科オンラインジャーナル>産婦人科オンライン>2 産後(全て)>授乳が辛い。。それって不快性射乳反応(D–MER)かも?
D-MERは3ヶ月ほどで症状が落ち着くと言われていますが、1ヶ月程度しか母乳が出ない私にとって母乳の時期は全て不快感だけ。
3ヶ月程度で落ち着くから気長に、、、なんて情報に触れるたびにモヤっとなりました。
不快感を感じなければ、不快感だけで終わる授乳期間を経験しない人はなんとでも言えるよね!
私の体調
下の子を妊娠した時、私はすでに38歳。立派な高齢出産でした。
さらに帝王切開も決まっていたので、術後の経過も今回はかなり時間がかかることは容易に予想できました。
もう一つ、20年前の出産と違うことは持病があること。
36歳のときに原因不明で血栓を発症し服薬を続けていたため、産後はすぐに服薬生活に戻ります。大丈夫と言われていても母乳への影響が心配でした。
コロナ禍
出産に選んだ病院は国立の大学病院でしたが、ここはコロナ患者を受け入れていなかったため発熱しても診察はしてもらえず、初めての病院へ行かなければいけませんでした。
名古屋の実家では母が祖母の介護をしていたため里帰りもできず、近くに住む義実家もまだ現役で私に何かあった時に安易に預けられる状態ではなかったです。
乳腺炎を一度経験しているだけに、発熱しても診てもらえる環境と息子を預けられる環境が不安な私の環境は母乳育児自体がリスキーでした。
助産師さんの一言
出産1週間前から管理入院になったのですが、そのときに助産師さんに迷いを打ち明けてみました。
母乳が1ヶ月くらいで止まってしまうので、できれば最初から完ミでいきたいんですけど、、、やっぱり初乳はあげた方がいいんですよね?
「初乳はあげたほうがいいと言われているけど、無理してあげなくてもいいんじゃないかな?
おっぱいマッサージしちゃうと止める時にお母さんがしんどくなるし、その時の気持ちに任せて良きタイミングで薬飲みましょうか。
母乳育児を勧める助産師は多いけど、私は完ミだし結構多いよ笑」
その言葉でおっぱいマッサージはせず、初乳が出れば飲ませてでなければそれで良しと母乳に対してライトに捉えることができました。
ただ、助産師さん全てがそんなことを言ってくれる人ばかりでないのも事実。
実際に薬を飲んで母乳の分泌を完全に止めようとしている私に「母乳育児しなくても、必ずミルクの前におっぱいマッサージしておっぱいをあげて!」というベテラン助産師さんもいました。
それからは、スタッフステーションではなく病室で授乳することにして、精神衛生を保つようにしていました。
最初から完ミにしてよかったこと
産後の体調回復に専念できた
里帰り出産でなく、夫も育休や時短を取れる環境ではなかったのでワンオペでしたが、やはり搾乳がないだけでかなり体は楽でした。
上の子も下の子も同じ真冬生まれでしたが、混合育児をしていた上の子の時には夜中の授乳が終わる頃には完全に体が冷えてもう一度寝付くことが難しかったです。
それと比較して下の子の時は体を冷やさないように防寒して授乳ができたため、細切れではあったけれどよく眠ることができました。
夫の育児参加できる範囲が広がる
母乳だと授乳は必然的に母親のみができる育児パートになりますが、完ミにしたことで夫と全ての育児をシェアできました。
具体的には、夫は育休や時短も取れなかったので一緒に過ごす時間は限られていましたが、お風呂上がりの着替え〜授乳の一連の流れを全てお願いして私は夫の食事を用意したり家事をする時間に当てたり、夫が授乳してる隣でゆっくり食事を摂ることができました。
赤ちゃんを預けられる
完ミの一番のメリットはやっぱり預けられることでした!
産後2ヶ月で突然亡くなった父の葬儀のために「お父さんと最期の時間をゆっくり過ごしておいで」と夫と義実家が赤ちゃんを預かり私を地元に送り出してくれました。
おかげでゆっくり父を兄弟で見送ることができましたし、私一人でコロナに罹患した時も陰性の夫と息子を義実家に避難させてもらい家庭内感染を防止することができました。
もちろんコロナ療養中は一人でゆっくり療養させてもらうことができました。
よかったと思うことを書きましたが、やっぱりデメリットな面もありました、、、
完ミ育児で困ったこと
荷物が多い
これは皆さん言われますが、最低限の荷物が本当に多いので手ぶらに近い状態で出かける私には結構なストレスでした(^_^;)
・粉ミルクor液体ミルク
・哺乳瓶(液体ミルクならアタッチメント乳首)
・お湯
・湯ざまし
・おむつ
・お尻拭き
・タオル
お出かけ時間が長ければ2セットないし3セット
多めに持っては行くんですが、たまたまミルクの時間が狂って手元になくなってしまった時はドラッグストアに駆け込んで購入したことも数知れず、、、。
周りから質問された時の返事
義両親はあまり踏み込んでこなかったのですが、夫の親戚からお祝いの電話をいただいた際に聞かれました。
赤ちゃんは元気か? Makikoちゃんは体調どうだ?
おっぱいは出てるのか??
ふふ。おじさま。それはセクハラですよ( ͡° ͜ʖ ͡°)
こういう(母体に)無神経な人に真正面から向き合う必要なしで、「残念だけど、全然出なくて、、、」と言えば大丈夫です。
出ないものは出しようがないから、何も言わずにスッと引き下がってくれますよ。
ただ、年下の友人で出産した子からは完ミについて相談に乗って欲しいと連絡をもらったりしました。
やっぱり彼女も周りの大人から母乳育児の圧力がかかることを嘆いていたので、やはり完ミ育児は育児ではマイノリティという自覚をして強かになる必要がありそうです。
コストがかかる
こちらもよく言われるコスト面です。
主に西松屋の3缶パック(5,000円)を購入していましたが、これが2週間そこそこでなくなってしまっていました。
やはりある程度の金額はするので、コストを抑えるために「日々の買い物」「完ミ期間全体」の両方を意識して過ごしました。
日々の買い物
・メーカー不問。価格が安価で安定しているところを選ぶ。
※赤ちゃんによる
・ミルクの調達はもちろん1缶当たりの最安値を探す。
おまけのお尻ふきなども実際の販売価格に転嫁して計算
完ミ期間全体
・離乳食の進み具合で9ヶ月以降はフォローアップミルク
・1歳からは牛乳に切り替え
この二点で全体的にはコストを抑えられたと思いますが、あまりコストのことばかり考えても自分が大変になるので外出や旅行では液体ミルクを使用するなど割り切ってはいました。
初めからの完ミに後悔はしたか?
コスト面や外出・旅行の荷物の多さは気にはなったものの、初めから完ミで私は満足していて1mmも後悔はしていません。
完ミだったことで私の体の自由度はある程度確保でき負担も軽かったので、それによるストレスは軽く済んだと思います。
それでも育児に専念していた時期は孤独になりがちで、仕事から帰宅した夫に「あなたに私の大変さはわからない!」と言って夫を困らせたことも何度もあるので完ミでなかったらどうなってただろう、、、とたらればですが少し怖くなりました。
まとめ
小柄ながら成長曲線内でしっかり成長していますし、ミルクを卒業した今はご飯もしっかり食べて牛乳もたくさん飲んで元気いっぱいです。
成人している上の子も生後1ヶ月から完ミ育児でしたが、身長も170cmまで伸びて今は親元を離れ夢に向かって頑張っています。
母乳かミルクを飲んでいるのは赤ちゃんの長い人生の中でもたった1年そこそこ。
その1年はママにとって身体的にも精神的にも人生でも上位にランクインするほど大変な時期です。
完ミを選択することは赤ちゃんへの罪悪感や挫折感を感じたり「自分はだめな母親だ」と責めてしまいそうになるかも知れませんが、ママたちに一番知っていて欲しいのは母乳か完ミかは赤ちゃんを育てる手段でしかないと言うこと。
私たちは赤ちゃんを育てることが必要なのであって、その手段は自分が一番笑顔でいられることを選択していいんだと自信を持って欲しいです!
コメント